のこぎりは古くから使われてきた工具なので、古今東西でたくさんの種類が生まれてきました。

現代では電動工具も充実し、プロの現場からDIYまで様々な用途やレベルに合った製品が数多く販売されています。

のこぎりは種類ごとに適した用途がありますが、DIYを始めたばかりだと使い分け方がよく分からないかもしれません。

今回は、手のこぎりと電動のこぎりの種類をご紹介しつつ、それぞれの用途についても合わせてご説明していこうと思います。

 

 

のこぎりの基本的構造


画像引用元:鋸 - Wikipedia

のこぎりとは、金属でできた板に歯や目を刻んで木材や金属を切断するための工具です。

用途によって異なりますが、一般的には鍛造薄板炭素工具鋼がのこぎりの素材として用いられています。

手のこぎりの基本的な構造は鋸身(のこみ)と柄からなります。



画像引用元:鋸の機能と構造

鋸身には歯(鋸歯)が刻まれ、手元に近い方の歯を「元歯」または「あご歯」、先端に近い方の歯を「見当歯(ケン歯)」などと呼びます。

 

のこぎりの種類と適した用途

のこぎりの種類と、それぞれに適した用途について見ていきましょう。

 

横挽のこぎり

横挽のこぎりとは、木目に対して直角または斜めに切る際に使われるのこぎりです。



画像引用元:レザーソー工業株式会社 縦挽きと横挽き

カッターのように歯の両端にするどく尖った2枚の刃が付いているため、切れ味がよく木の繊維を断ち切れます。

 

縦挽のこぎり

縦挽のこぎりは、木目に沿って木を切る時に使われるのこぎりのことです。



画像引用元:レザーソー工業株式会社 縦挽きと横挽き

縦挽のこぎりは刃先がノミや彫刻刀のようにたいらになっているので、繊維に沿って引くと効率よく木材を削り取れます。

横挽、縦挽の刃を交互に配置して兼用できるタイプの片刃のこぎりも販売されています。

 

両刃のこぎり


画像引用元:支援資料:木材の加工で使用する工具や機器 のこぎり - 株式会社トップマン

ひとつののこぎりに、2種類の刃(横挽と縦挽)がついたタイプです。

木工用のこぎりとして最も一般的な形状で、広く用いられています。

刃の見分け方は、細かい方が横挽・歯が大きい方が縦挽です。

 

胴付のこぎり


画像引用元:ノコギリの正しい使い方、お勧めのメンテナンス方法とは 【Lab BRAINS】-アズワン

胴付のこぎりは、繊細な作業に仕様するため通常よりも薄く、歯も細かいのが特徴です。

強度をプラスするために背側に銅と呼ばれる板が付けられているため、銅付のこぎりと予バレエちます。

 

廻挽のこぎり


画像引用元:大工道具・電動工具などのDIYツール専門商社 藤原産業株式会社

廻挽のこぎりはのこぎり自体がごく細いのが特徴です。

小回りが効くため狭い場所での作業や、曲線に木をカットしたい時に使えます。

 

竹挽のこぎり


画像引用元:レザーソー竹挽鋸 | 竹挽シリーズ

竹を切断するためののこぎりです。

歯がかなり細かいので、切り口が滑らかに仕上がるのが特徴です。

DIYでは木口をきれいに切りたい時に竹挽のこぎりを使う方もいるようです。

 

ダボ切のこぎり


画像引用元:ダボ切り付き導突鋸|製品のご案内|木島精工株式会社|

ダボ(埋木)のカットなど、精密な細工に使われるのこぎりです。

刃が薄く弾力があるため、木材に面をぴったりと押し付けながら切断できます。

 

糸のこぎり


画像引用元:プロメイト 糸鋸デラックス 焼入刃付 No.7260 | 角利産業 株式会社

その名前の通り、糸のこぎりは刃が糸のように細いのが特徴です。

分厚い木材を切るというよりは、曲線に切ったり、細かく切り抜いたりというった繊細な木材加工に適しています。

 

金切りのこぎり


画像引用元:電工さんの工具箱 第28回「金切りノコギリ」金属を切断するパワフル工具

金切りのこぎりは、金属の板やパイプを切るためののこぎりです。

日本ののこぎりは「引いて切る」ものが多いですが、金切りのこぎりは「押して切る」という違いがあります。

形状は細い刃でフレームが付いたもの、片手のこぎりタイプのものなど様々です。

 

電動のこぎりの種類

電動のこぎりは、のこぎりの刃が高速で回転または上下するため、スピーディに材料がカットできる工具です。

プロだけでなく、DIYや趣味においても広く用いられます。

 

ジグソー

ジグソーは、細いのこぎり刃が高速で上下する電動工具です。

直線切りだけでなく、曲線に切ったり、切り抜きなどの木工に使えます。

uncle-bでは初~中級者向けとプロ仕様の2種類のジグソーを取り扱っております。

【初~中級者向け】


木材や軟鋼板の切断に適したDIY向けのジグソーです。

作業内容や切断する材料の厚みに応じて回転数を無段階に調整可能。

滑りにくいソフトグリップと大型スイッチ、ブレードをカバーするガードバー付きでDIY初心者でも使いやすい機種になっています。

uncle-b ONLINE STORE / 【Hi KOKI】ジグソー(FCJ65V3)

【プロ仕様】


こちらは高性能モーター搭載で、充電1回ごとに行える作業量がアップしたプロ仕様モデルです。

ブレードが下がる時に普通よりも大きく後退する新オービタル機能によって、刃が下がった時に木材などに引っ掛かりにくくスムーズに作業できます。

他にも、

  • ワンタッチツールレスブレード交換方式
  • 高輝度LEDライト
  • 電池残量表示

などの機能があり、ワンランク上のDIYをしたい方に最適です。

uncle-b ONLINE STORE / 【Hi KOKI】14.4V コードレスジグソー(CJ14DSL/LYPK)※バッテリー付

 

電動丸ノコ

電動丸ノコとは、円盤状のノコ刃が高速で回転することで材料のカットができる工具です。

ジグソーのように曲線で切ったり、繊細な加工をする用途には向きませんが、パワーがあるのが特徴。

厚みのある木材や、硬い木などでも早く正確にカットできます。

【初~中級者向け】


DIY用のモデルですが、切込調整ワンタッチレバーなどプロモデル並みの機能が搭載されており使い勝手の良い丸ノコです。

別売りのダクトアダプタを使えば集塵機と接続できるので、切粉や粉塵を抑えられます。

刃の素材は高剛性アルミベースで、外径は165mmと190mmのどちらかが選べます。

墨線と刃の位置が調整できるガイドピースが付属しており、切断する位置の確認が容易です。

uncle-b ONLINE STORE / 【Hi KOKI】丸のこ(ブレーキ付)(165mm:FC6MA3)(190mm:FC7MA3)

【プロ仕様】


軽量でコードレスなので、効率よく材料の切断作業を行えます。

パワーモードとサイレントモードが切り替えできます。

サイレントモードはパワーモードと比較して騒音を押さえながら作業でき、Hi-KOKIが特許を取得した機能です。

丸ノコのトラブルとしてよくあるキックバックを軽減するシステムも搭載されているので、安全性を重視して工具を選びたいという方にもおすすめ。

uncle-b ONLINE STORE / 【Hi KOKI】14.4V コードレス丸のこ(C14DBL/LYPK)※バッテリー付

 

レシプロソー/セーバーソー


画像引用元:18V コードレスセーバソー:CR18DA

レシプロソーまたはセーバーソーは、片手で使いやすいコンパクトなタイプの電動のこぎりです。

小さい材料や細いものなどをサッと切りたい時などに適しています。

レシプロソーとセーバーソーは、同じ電動のこぎりを指しており、メーカーによってどちらかの名称が使われます。



 

まとめ

のこぎりはDIYをする人にもしない人にも身近な工具ですが、実に多様な種類があることが分かりました。

特に手のこぎりは材料の種類や性質に合わせて細かく分類されており、先人の叡智がうかがい知れます。

DIYで材料の切断や加工をする場合は、時短できて作業効率の良い電動のこぎりがおすすめ!

これからDIYを始める方は、初心者向けのDIY用モデルを選ぶと使いやすいですよ。

段々慣れてきたら、上級者向けのモデルやプロ仕様の機種などに切り替えて作業内容もクラスアップさせるのも楽しみのひとつです。