DIYに興味があっても初心者なので始め方がよく分からない、とお悩みではありませんか?
DIYは基本的には自由なのですが、作業を効率的に進めたり綺麗に仕上げるためには要点を抑える必要があります。
今回は、以下の4つのポイントについて詳しく解説していきます。
- DIYのメリット
- DIYの基本的な作業手順
- DIYを始めるのに必要な道具
- DIYを始めたい人におすすめのキット
DIY=日曜大工ではない?基礎知識をおさらい
DIYというと、「家具などを自分で作る」というイメージが強いですよね。
そのため、日曜大工とDIYが混同されるケースもよくあります。
しかし実際はこの2つは異なる考えです。
DIYは「Do It Yourself」の頭文字を取ったもので、下記のように理念を表す言葉です。
DIYとは、お金を払って他者(業者)にやらせるのではなく、自身で(つまり自分の身体を使って)家や道具を作ったり、何かを改造したり、修理したりする活動のことである。「自分でできることは自分でやろう」という理念のもとに行う諸活動である。
DIYという言葉・概念は、「(他人任せにせず)自身でやる」という考え方を、広く生活の基本態度にしようとする精神を指していることもある。これらは「DIY ethic(DIY倫理)」「DIY精神」とも言う。
そのため、家具作りや補修だけでなく、本格的な掃除・塗装・壁や床の張り替え・その他生活や暮らし、または仕事に関する作業を専門家に依頼せずに自分で行う行為全般をDIYと呼びます。
DIYの歴史は古くまでさかのぼる
DIYの歴史は古く、日本では生活に必要な物を自作することはむしろ普通のことでした。
特に、
- 農業
- 漁業
- 林業
- 狩猟
などに従事していた人々は、生活や仕事に必要な道具を自作して長く使用してきました。
手作りした道具は「民具」と呼ばれ、現在でも博物館などでみることができます。
その幅は広く、
- 家具
- 調理器具や食器
- 衣服
- 履物
- 出産/育児に使う物
- 生業に関するもの(農具/狩猟用具など)
- 冠婚葬祭や宗教に関するもの
- おもちゃや趣味の道具
などを自分たちで拵えることは一般的なことでした。
もちろん世界各国で、その土地の文化や生活習慣に合った道具などが自作されてきました。
今のDIYの理論が生まれたのは、1945年のイギリスの国民運動がきっかけです。
ナチスの空爆により、街が荒廃したロンドンを再建するための運動のスローガンが「Do it Yourself」でした。
この考えは、元々イギリスを始めとしたヨーロッパにあったものですが、DIYは住宅や家具の補修の域を越えた理念として欧米や世界中に広がって行きました。
日本にDIYの考えが入ってきたのは1970年ほど。DIY専門店が島根県にでき、1972年には埼玉県で日本初のホームセンターが誕生しました。
現在では趣味や実用性の面が大きいですが、時に大量生産・大量消費へのアンチテーゼ的な意味を持つ場合もあります。
初心者必見!DIYを始める3つのメリット
DIY初心者の方は、「興味があるけど面倒くさそう」「始めるまでのハードルが高い」と感じているかもしれません。
DIYには以下でご紹介する3つのメリットがあります。
コストを抑えられる
家具・アクセサリー・日用品など、しっかりしたものを揃えたいですがそうした製品はお値段も立派ですよね。
とはいえ安いだけの物は壊れやすかったり、使いにくかったりと実用性に難がある場合も少なくありません。
製品価格には原価+諸経費+利益などが加算されているので、きちんとした製品は高く、安い製品は材料や手間など多くのコストが省かれています。
もちろん、技術の進歩や効率化によってコストダウンできている部分も大きく、必ずしも「安かろう悪かろう」とは言えません。
しかし、安さだけで製品を買って「失敗した・・・。」と思った経験は、誰しも1度や2度ならずあるのではないでしょうか?
DIYは都度かかるコストは材料費のみなので、無駄なコストを押さえて欲しいものが作れます。
大がかりな工事だけでなく水道やトイレのつまりなどちょっとした作業も、業者に依頼すると結構お金がかかります。
それほど専門的な知識が必要ではない作業なら、DIYで行った方がお得ですし時短になるケースも多いです。
市販品にはない物が作れる
DIYなら、素材・サイズ・デザイン・カラーリングを自分で決められます。
そのため、市販品で気に入るものがなかったという人でも、自分のこだわりを細部まで詰め込んだアイテムが作れます。
イメージが明確にあるのに、それに沿った製品がないと感じる方はDIYがおすすめです。
「ちょっと色だけ変えたい」という時にペンキで色を塗るのも、引き出しの取っ手だけ変えるのも立派なDIYです。
現在は動画サイトでチュートリアル動画もたくさん見られますし、DIYグッズもオンラインで買いやすいので、以前よりも格段に始めやすくなっています。
サイズや高さなどが自由に決められる
家の作りや内装はそれぞれ異なるので、適した家具のサイズや高さなども違います。
例えば「棚が欲しい」という時でも、
- どこに置くか
- どんな用途で使うか
- 間取りや家の作りはどうか
によってぴったりな製品の特徴は変わりますよね。
DIYなら「このスキマを有効活用しよう」「高い場所がデッドスペースになっているからシェルフを取り付けよう」といったように、部屋事情に合わせて細やかなニーズにも対応できます。
DIYのやり方を押さえよう!作業6STEP
DIYの作業内容は作るものかによって異なりますが、基本的な手順はそれほど代わりがありません。
こちらでは、DIYの手順を詳しく解説していきます。
作る物とサイズを決める
まずは、作るものとサイズを決めましょう。
隙間に置いたり、他の家具と組み合わせる場合はミリ単位で計測してください。
縦・横幅・奥行の3方向のサイズを決めて、ラフなイメージ図を描いておきます。
空間に余裕がある場合はある程度大まかにサイズを決めても良いでしょう。
ただ大きすぎるものは空間を圧迫しますし、引越しなどで運び出すのが難しいので、ニーズにあった適切なサイズに決めてください。
大体の構造も考えておくと、次の設計図作りがしやすくなるでしょう。
設計図を描く
次に設計図を作成していきます。
プロの場合は縮尺を設定して設計図を描きますが、DIYならサイズが分かっていれば大丈夫です。
作る物にもよりますが手書きの場合、
- 正面
- 横
- 上
の3方向からの設計書を作成しましょう。
必要なパーツや部品ごとのサイズが決めやすくなります。
手書きが面倒な場合は、図面作成用のソフトを使ってパソコンで設計図を作りましょう。
最近では設計図用のフリーソフトも多くあり、だれでも簡単に図面が作れます。
CGや立体で表示されるので、方向ごとに図面を描く必要はありません。
※まれにフリーソフトに扮したスパムもあるので、気になるソフトがあったらまずそのソフトの名前で検索してみましょう。
材料を調達する
作成した設計図を元に、ホームセンターや木材店などで必要な材料を調達します。
DIYで何かを作る場合木材を使用することが多いですが、DIY初心者の方は種類と特徴を押さえておきましょう。
集成材は小物や雑貨、化粧板としてよく使われます。
ただ、構造状、重さには弱いので注意が必要です。
本棚やベンチなど、耐荷重が必要なものを作る場合は無垢材か合板がおすすめです。
カット・塗装をする
材料を買ったら、設計図に合わせてカットしていきます。
ホームセンターでは材料カットサービスがあるところも多いので、自分でカットするのが面倒な場合は依頼しましょう。
一般的に販売されている無垢材は、
- KD材(人工乾燥材)
- AD材(天然乾燥材)
- グリーン材(未乾燥材)
の3種類に分けられます。
KD材とAD材はそのまま使用しても問題ありませんが、グリーン材を購入した場合は十分に乾燥させてください。
uncle-b ONLINE STOREでは、木材(合板)を販売しております。
以下のページから、ご覧ください。
塗装は作るものによって組立前にするか、組立後にするか分かれます。
シンプルな棚のように簡単な構造であれば組み立てたあとに塗装してもよいですし、大きめのテーブル・複雑な構造の家具やエクステリアなどは塗り残しやムラが出ないように塗装してから組み立てることが多いです。
塗装は1度塗りで終わらせようとすると乾きにくい上にムラになりやすいので、必ず重ね塗りをしましょう。
艶仕上げにしたい場合はニスやトップコートを使用します。
uncle-b ONLINE STOREでは自然塗料を販売しております。
以下のページから、ご覧ください。
組立作業をする
塗装が乾いたら組み立て作業に移りましょう。
この時、ドライバー等でいきなりネジを止めるのはNG!歪みの原因になります。
しっかりとメジャーや水平器で計測して、鉛筆などで目印を付けてから組み立てていくときれいに仕上がります。
本棚など物を乗せる部分に強度が必要な場合は、金物や細い角材を補強として使用するのがおすすめです。
画像引用元:【図解】どれにする?棚板を固定する方法
「【ビスを使わない!!】収納棚を“DIY“しよう~応用編~」では、ビス不要のDIYについてもご紹介しております。
仕上げ
組立作業が終わったら、全体を見て歪みなどがないか確認します。
大きな歪みなどがあったらビスを外して打ち直した方がいいですし、少し気になる程度ならゴムや厚めのシートなどをかませて高さ調整しても大丈夫です。
ビス打ちをした後は木の粉が出るので、きれいに空拭きしましょう。
直す部分や気になるところが無ければ作業は完了です。
DIYに必要な道具
DIYには、工具や接着剤などが必要です。
これからDIYをする場合、初心者はどんな道具を揃えておいた方がいいのかについて見ていきましょう。
インパクトドライバー
画像引用元:電動ドライバーの種類は2つ。インパクトドライバーとドリルドライバーの違いはなに?
DIYをする上で、インパクトドライバーは必須アイテムです。
インパクトドライバーは、回転+打撃の2つのパワーで効率よくビス止め・ネジ締めができます。
先端のツールを付け替えればボルトなども締められます。
小さな加工や繊細な作業が必要な場合は、回転機能のみのドリルドライバーもおすすめです。
ネジ締めは手作業でもできなくはないのですが、時間と労力がかかりすぎるので時短の為にも電動のものをご用意ください。
DIYの家庭用のものなら、リーズナブルな価格で購入できますよ。
電動丸鋸
電動丸鋸は、細い刃で木材をカット・加工するための道具です。
普通ののこぎりでもよいのですが、
- 細かい作業に向いていないこと
- 作業時間が長くなること
- 曲線が切れない
などの理由でDIYには電動丸のこが使いやすいでしょう。
大きなサイズのものを作りたい!という方にはカット機能に特化したレシプロソー、セーバーソーなどの電動のこぎりもおすすめです。
uncle-b ONLINE STOREでは、ハンディタイプの丸のこも販売しております。
コードレス、AC接続など複数のタイプを取り扱っておりますので、用途に合ったものをお選びいただけます。
ボンド
木工用ボンドは木材の接着やビス打ち前の仮止めに使います。
ネジを使わずボンドのみで接着する場合は、
- 接着面の汚れを落とす
- 力を入れて押し当てた時少しだけはみ出る程度の量を塗る
- ボンドが乾くまでクランプで固定する
という3つのポイントを意識するとしっかりとくっつきます。
外に設置する物にボンドを使う場合は、屋外用の耐水性の高い製品を選びましょう。
定規
定規は材料のカットや計測、目印を付ける時に使用します。
- 普通の30cm定規
- メジャー
- 曲尺(L字の定規)
などがあると、モノづくりをする時に便利です。
最近はデジタルで測定できるものもあるので、使い勝手や用途に合わせてお選びください。
水平器
水平器は、歪みが出ないように水平をとるための道具です。
傾いた仕上がりにならないよう、家具作りや基礎作業などあらゆる場面で使用します。
目立たない工具ですが、完成物の仕上がりを左右する非常に大切なグッズです。
手に入れやすいのは、液体が入っていて気泡の位置や傾きで水平をとるタイプの水平器です。
より精密に計測したい場合は、デジタル式かレーザー式がおすすめです。
初心者にありがちなDIYの注意点
DIY初心者にありがちな失敗や注意点をあらかじめ知っておくことで、モチベーションの低下が避けられます。
以前DIYに挑戦したけど続かなかった・・・という方もチェックしてみてください。
いきなり大物を作ろうとする
よくありがちな失敗が、いきなり大きな家具や複雑な構造のものを作ろうとすることです。
最初から大物を作れる人はプロでも珍しいくらいなので、欲張らず最初はシンプルなものから始めましょう。
例えば市販の木製品を塗装する、少し加工する、パーツを付けるなど。
木材の扱い方や工具の扱い方を習得するつもりではじめると、段々とできることが増えるので達成感を覚えやすくモチベーションも持続しやすいのでおすすめです。
下処理が不十分
たとえば下穴開けや塗装前のやすり、なにかを設置する前段階の基礎部分がおざなりだと、そのまま完成時のクオリティも下がってしまいます。
もちろんひとつひとつの工程が大事なのですが、基礎となる下処理は特に気を付けて丁寧に行いましょう。
- 塗装前の表面がボコボコ・ざらざらしていないか
- ヤニ止め(シーラー)をしているか
- きちんと水平がとれているか
- 工具や道具の状態は良いか
などをチェックしてから、塗装や組立などの作業に移りましょう。
歪みが出る
棚板や天板、完成物に歪みが出る場合、
- 水平がとれていない
- 目印を付けていない
などが原因として考えられます。
水平器は偏りが出ないように、両側を測定します。
対象物に対して水平器のサイズが小さい時は、真っすぐの角材の上に乗せて水平を取る方法もおすすめです。(歪みのない木材を使用してください)
画像引用元:水平器(水準器)の使い方・種類・気泡の読み方を詳しく解説! - DIYレシピ情報サイト | tsukuroもっと by motto studio
目印は一々つけるのが面倒と感じるかもしれませんが、見た目や使用感に影響するので定規などを使って都度きちんとマークしましょう。
キャンプグッズをDIYする人も増加中
キャンプブームの広がりによって、キャンプ用品やグッズをDIYする人も増えてきています。
特に、オーガニックなキャンプがお好きな方からは、市販の製品よりも自分で作ったキャンプギアの方が他人と被らず愛着が湧くという意見も多く見られます。
DIYするのに人気のキャンプグッズは、
- テーブル
- ランタンスタンド
- 鍋敷き
- 調理グッズの収納
などです。
uncle-b ONLINE STOREではキャンプに役立つグッズや、キャンプ用品のDIY・補修に使うグッズも取り揃えております。
uncle-bオリジナルグッズも販売しておりますので、こだわりのアウトドア空間を作りたい方はぜひオンラインストアもご覧ください。
まとめ
DIYは作業内容やレベルの定義があるわけではなく、自分自身で補修・作成・設置しようとする理念そのものを指します。
DIY初心者やこれから始める人も、「難しそうだから・・・」と考えすぎずに、まずは簡単なものから始めてみましょう。
思いもしなかった自分の才能やセンスに出会えるかもしれません。
uncle-bでは、DIYに必要な電動工具や木材などを取り揃えております。
DIY初心者から上級者の方まで、グッズをお探しならオンラインストアをぜひチェックしてみてください。