DIYの作業において、丸い穴をあけるときに重宝するのが自在錐です。自在錐は、一定範囲内の直径の丸い穴を自在に開けることができます。一般にインパクトドライバーやドリルドライバーに取り付けて使用することで、正確な円の穴を簡単に開けられるのが特徴です。

今回の記事では、自在錐について取り付け方・使い方の双方を紹介します。DIYの作業の中で、丸い穴をあける場面が多い方は、本記事を参考に自在錐の活用を検討してみてください。

 

自在錐とは?



自在錐は、板に丸い穴をくりぬくための道具です。インパクトドライバーとドリルドライバーなどと併用すると、自分が求める直径の穴を手早く正確に開けられます。

 

自在錐は丸い穴を正確に開ける工具

自在錐は、板状の素材に丸い穴を正確に開けられる工具で、DIYを趣味とする方や製造業の作業員にとって便利なものです。

通常のドリルとコンパスでは開けるのが困難な大きなサイズの穴を、正確な直径で開けられます。ネジで直径の大きさを自在に調節できるのも特徴です。筒状の棒を通す穴を開けるときなどに重宝します。

 

金属用・木材用など材質に特化した製品がある

自在錐は、一般的には木材に使用するケースが多いといえます。特にDIYでは重宝する工具の一つです。一方で、金属用の自在錐も存在します。

鉄板などに穴を開けるときには、金属用の自在錐が重宝します。基本的には特定の材質に特化した刃になっているので、加工する材質に適合した自在錐を用意してください。

 

インパクトドライバーやドリルドライバーと併用できる

自在錐は、インパクトドライバーやドリルドライバーと組み合わせて使用できます。電動工具と一緒に使うことで、短時間で正確な穴開けが可能になります。電気の力で直径に沿って素材を切断してくれるため、特に力も要りません。

なお、安全の観点から、1500/分以下の回転数の機材を使用しましょう。また、ハンマードリルとは併用できません。

 

自在錐の使い方①取り付け方



自在錐の使い方について紹介していきます。取り付け手順は以下の通りです。

・バーを固くねじ止めする
・刃を取り付ける
・センタードリルをつける
・電動工具にセットする

それぞれのプロセスについて、詳しく紹介していきます。

 

バーを固くねじ止めする

まず、後で刃を取り付ける横棒と主軸を固くネジ止めします。横棒の中心に主軸が来るように正確に取り付けてください。主軸と横棒がガタつくと、穴の位置がずれてしまうなど作業の精度に影響するため、しっかりと締め付けましょう。

 

刃を取り付ける

続いて、横棒の部分に刃を取り付けます。自在錐の刃は材質や開ける穴の深さなどによってさまざまな製品があります。作業に合った刃を選んで取り付けてください。刃の取り付けが甘いと、穴の精度に影響を与えるほか、刃が外れて事故の原因にもなります。ケガを避けるためにも、しっかりと固く固定しましょう。

 

センタードリルをつける

主軸部分にセンタードリルを取り付けます。センタードリルが円の中心となって、正確な穴を開ける役割を果たします。横軸の目盛りを見ながら、開けたい穴の直径に応じて刃の位置を調節しましょう。左右の刃と主軸の距離にずれがあると正確な円い穴を開けられないため、同じ位置になるように正確に調節してください。

 

電動工具にセットする

最後に電動工具に自在錐をセットします。電動工具の準備手順に沿って、主軸をしっかりと工具に固定してください。次はいよいよ電動工具の電源を入れるので、各部品が固くセットされているか、最後に確認しておきましょう。

 

自在錐の使い方②穴の開け方



自在錐のセッティングが終わったら、次の手順で穴開けを進めていきましょう。

試運転してみる
穴をあける板の装着
板の半分をめどに溝を入れる
反対から溝を入れてくりぬく
やすりなどで仕上げ

それぞれの手順について、詳しく解説していきます。

 

試運転してみる

穴を開ける前に、必ず試運転を行いましょう。まずは素材に当てずに電源を入れて、問題なく回転するか確認してください。続いて、不要な素材の切れ端などで穴を開けてみましょう。

試運転を通じて、工具の動作や刃の切れ味を確認できます。特に、新しい刃を使用する場合は、切れ味や精度が未知数なのでより丁寧に試運転をしましょう。なお、以降の作業も同様ですが、穴開け作業は周囲に人がいない、不要な物もない安全な場所で進めてください。

 

穴をあける板の装着

穴を開ける板を、作業場に装着します。板は、土台としっかりと固定してください。固定が甘いと、板が動いてしまい、意図しない場所に穴が開いてしまうことがあります。また、刃の勢いで板が飛んでしまうリスクもあります。作業を正確に進められないばかりか、ケガや事故の原因ともなるため、注意が必要です。

 

板の半分をめどに溝を入れる

穴を開ける位置を決めたら、板の半分を目安に溝を入れていきます。一気に最後まで穴を開けるよりも、両面から刃を入れる方が正確な円の穴を開けられます。両面から溝を入れることで、木材や金属にかかる負担を軽減し、よりスムーズに穴を開けることが可能です。

また切り口が割れずに断面がきれいに仕上がるため、最後のやすりでの仕上げ作業が楽になるでしょう。一周しっかりと溝が入ったら、板を裏返して固定し直してください。

 

反対から溝を入れてくりぬく

反対側からも溝を入れてくりぬいていきます。このとき、最初の溝入れの際に主軸のドリルが開けた穴に正確に軸をさしてください。主軸の位置がずれると、溝の位置がずれてしまうので、正確な円は開けられなくなってしまいます。

両側からの溝がつながれば、円く板をくりぬけるようになります。工具の電源を止めて切った部分を取り除いてください。

 

やすりなどで仕上げ

穴の断面をやすりなどで仕上げます。くりぬいただけでは表面がざらざらの状態になっているため、仕上がりの見た目が悪くなるほか、ささくれた部分が手指に刺さってケガの原因となることもあります。紙やすりなどを使用して、表面をなめらかに仕上げましょう。

 

自在錐を使う時の注意点



自在錐を使用する際には、まず、手袋を装着して手指を保護しましょう。軍手は繊維が刃に絡まる恐れがあるため、革製の手袋を使用するとさらに安心です。また、木くずから顔を守るために、眼鏡やマスクなどを身につけましょう。

回転範囲を確認して、その範囲に手指を置かないように注意してください。また、他の工具や素材が切断範囲に乗っかっていないかなども確認のうえ作業しましょう。自在錐と余計な物が当たると、ケガや事故につながるリスクがあります。

自在錐は先端に刃がついているため、便利ですが危険な工具の一つです。安全には充分に配慮して、トラブルなく作業を進めてください。

 

自在錐の使い方をマスターしてDIYを効率的に進めよう!



DIYでも向上などでの作業でも、正確に丸い穴を開ける工程が発生するケースは少なくありません。コンパス+ドリルでは、高い技術がないと正確な穴を開けるのが難しく、素材が固ければ力も必要になります。自在錐をインパクトドライバー・ドリルドライバーなどに装着して使用すれば、高い精度で好きな直径の穴を自在にあけることできます。

刃が高速回転して素材に自動で溝を掘るため、強い力も必要ありません。作業精度を高めてさらに効率的に進めるために、ぜひ自在錐を活用しましょう。もし、自在錐を装着する電動工具をお持ちでない場合は、合わせてお買い求めください。

uncle-bでは、今回紹介した自在錐や、一緒に使用するインパクトドライバー・ドリルドライバーをはじめとしたさまざまな工具を取りそろえております。DIYの工具を拡充させたい方は、ぜひ一度uncle-bのオンラインショップを訪れてみてください。

uncle-bでDIYの工具を探す