木工用接着剤は手軽に木材を接着できることから、DIYでもよく用いられています。

ただ、木工用接着剤を使用する際には工程の順番や硬化時間など、いくつか注意すべきポイントがあります。

今回は、

  • 木工用接着剤についての基礎知識
  • DIYでよく使われる木工用接着剤の種類
  • 基本的な使用方法
  • 作業時に注意すべき点

について詳しく解説します。

おすすめの木工用接着剤についてもご紹介しておりますので、合わせてご確認ください。

 

DIYで使える木工用接着剤とは?


木工用接着剤は、木材などの接着に使用されています。

「木工用接着剤」として一般的に広く知られているのは、酢酸ビニル樹脂と水を混ぜ合わせた水性の接着剤です。

正式名称は「酢酸ビニル樹脂系エマルション接着剤」で、DIYはもちろんのこと手芸や模型製作など趣味の活動まで広く使われています。

図工の時間などでもよく使用されているので、DIYには馴染みがなくても木工用接着剤には親しみがあるという方も多いのではないでしょうか。

ホームセンターやコンビニなどでも売っており、手に入りやすく溶剤が不要なので木工の技術や知識がなくても使いやすいためDIY初心者でも使いやすい接着剤です。

木材に使用する接着剤は、一般的な木工用の接着剤のほかに速乾タイプや耐水性に優れたものがあります。また、酢酸ビニル樹脂系エマルション接着剤以外では短時間で接着できる木工専用の瞬間接着剤タイプなど色々な種類があります。

 

接着できる素材

酢酸ビニル樹脂木工用接着剤の場合、接着できるのは

  • 木材

などです。

プラスチックや金属等の接着には使えませんが、塩ビや金属などの接着に使用できる多用途タイプも販売されています。

ただ、被着体の条件などは製品によって異なるのでパッケージ等に記載されている注意事項をよくご確認ください。

 

DIYでよく利用される木工用接着剤の種類


木材用の接着剤は、家庭用からプロの技術が必要なものまで様々な種類があります。

ここではDIYでよく使われる木工用接着剤をご紹介していきます。

 

スタンダードな水性タイプ

木工用接着剤として一般的に広く普及しているのがこの酢酸ビニル樹脂エマルション接着剤です。

木工用接着剤の中では最もスタンダードなタイプで、使いやすく安価なのがメリット。

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速乾タイプ


酢酸ビニル樹脂の割合を増やすことで乾燥時間を短縮したのが速乾タイプです。

スピーディに接着したい時におすすめです。

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防水・耐水タイプ


脂肪族樹脂と水分を原料とし、耐水性にすぐれた接着剤です。

木材・紙・布はもちろん、竹・革・陶磁器・石膏・コルク・発泡スチロール等様々な素材に使用できます。

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瞬間接着タイプ

数秒〜数分ほどの短時間で硬化する瞬間接着タイプです。

木材に使用する場合は、染みこみにくい木工用の製品をご使用ください。

固定するのが難しい部分の仮止めなどにも使われます。

 

木工用接着剤の使い方

木工用接着剤の使い方を4つのステップに分けて詳しく解説いたします。

 

木材の表面をきれいにする

まずは、接着剤を塗る木材の表面の汚れを取ってきれいにしましょう。

表面に油や水分がついていると接着力が低下したり、取れやすくなってしまうので乾いた布で表面を拭きます。

カットしたり、やすりをかけたばかりで木屑がついている場合はブラシで払ってから布で拭いてください。

細かい汚れや乾拭きでは取れない汚れを取りたい時は、硬く水気を絞った布か目の細かいクロスなどをお使いください。

 

接着したい面に接着剤を塗る

接着したい面をきれいにしたら、接着剤を塗っていきます。

接着剤を塗るのはどちらか片方だけで大丈夫です。

全体にまんべんなく行き渡る量を接着面の中央に出し、へらなどを使って均等に伸ばします。

接着剤の種類によって粘度が異なるので、使用する接着剤と接着面の面積に合わせて量を調節しましょう。

適切な量の目安は、木材同士をグッと押し付けた時にほんの少しはみ出るくらい。

少なすぎたり、塗りムラがあると強度が低下するので接着剤の量はとても重要です。

 

木材を接着してクランプ等で圧力をかける

木工用接着剤を塗ったらクランプなどで密着させ、そのまま固定しましょう。

クランプで圧着させることのメリットは、

  • 接着剤が乾燥するまで木材がずれない
  • 圧着することでわずかな隙間が生まれずに密着する

などがあります。

クランプを締めると接着面から接着剤が少しはみ出てくるので、乾燥する前に塗れふきんなどできれいにふき取ってください。

はみ出た部分が乾いてしまうと盛り上がるので目立ってしまいます。取り除くのもやすりなどを使わなければならないので注意しましょう。

 

指定の時間放置して乾かす

しっかりとクランプで固定したら、木工用接着剤のパッケージや説明書に記載されている時間通りに放置して乾かしましょう。

製品によっても異なりますが、DIYによく使われるタイプの木工用接着剤の乾燥時間は下表が目安です。


硬化は接着剤がある程度硬くなるまでの時間のことで、接着した木材を実際に使用するなら完全に乾燥するまで待ちましょう。

気温が低い季節、湿度が高い季節は接着剤の水分が蒸発しにくく、上記の目安よりも乾燥するまでに時間がかかることがあります。

早く乾燥させるためにドライヤーを当てる人もいますが、高温になりすぎないようにある程度距離を開けて動かしながら温風を当ててください。

 

DIYで木工用接着剤を使用する際の注意点


DIYで木工用接着剤を使う時に注意したいポイントとして、

  • やすりがけと塗装の準備
  • 塗布する接着剤の量

の2点があります。

なぜこの2つに注意しなければならないのか、それぞれについて詳しく解説いたします。

 

やすりと塗装は先に行う

木材の表面にやすり掛けや塗装をする場合は、接着剤の前に行いましょう。

一般的な木工用接着剤は乾燥しても弾力が残るので、やすり掛けで取り除きにくく、ごみや木屑が付着して汚くなってしまいます。

塗装については、弾力が残る接着剤・カチカチに硬化する接着剤どちらも表面に残っていると塗料を弾いてしまいます。

やすりで残った接着剤を取り除いてから塗ると普通に塗布できますが、手間もかかるのでやすりがけと塗装はあらかじめ済ませておくと作業がスムーズです。

 

十分な量を塗布する

木工用接着剤の使用時の失敗としてよくあるのが、接着剤の量が少なすぎる、または多すぎるというもの。

接着面に均一に薄く行き渡るくらいが目安で、それより少ないとしっかり接着できず取れやすくなってしまいます。

また、量が多くて接着剤の層が厚すぎても乾燥時間が長くなり接着力も弱くなるため、量は確認しながら塗布してください。



 

まとめ

木工用接着剤は広く普及している水性の酢酸ビニル樹脂エマルションタイプから、速乾タイプまで用途に応じて使い分けられます。

使用する際は適切な量を塗布して、クランプなどで乾燥するまで圧着するのが強度を保つコツです。

今回ご説明した使用方法と注意点が、DIYの作業時に役立てば幸いです。

uncle-bではご紹介した製品以外にも、木工用接着剤を取り扱っております。

サイズ展開も豊富なので、用途に合った製品をお選びいただけます。

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