電動ドリルで穴あけ作業をする際、いくつかのポイントを押えるときれいに仕上がります。
今回は、
- 穴あけにおすすめな電動ドリルの種類
- 電動ドリルで穴あけする手順
- 穴あけ作業をする際の注意点
についてご紹介します。
目次
電動ドリルで穴あけをするならドリルドライバーを活用しよう
電動で動くドリルは大きく分けて、以下の2つに分けられます。
- ドリルドライバー
- インパクトドライバー
ドリルドライバーは回転の力のみで作業を行います。
先端のビットを付け替えれば、ねじ締めやドリルを使った穴あけなどに使えます。
ドリルドライバーは回転スピードやトルク(回転の力)を調節しやすく、繊細な作業にも向いているので穴を開ける作業をするならドリルドライバーを使うのがおすすめです。
コンセントを繋いで使うACタイプと、バッテリーを付けて使う充電式があります。
近年では場所を選ばず使えて手軽な充電式が主流です。
uncle-bでは初~中級者向けとプロ仕様、2種類のドリルドライバをご用意しております。
DIYをはじめたばかりの人は使いやすいもの、より高度でパワフルな作業をしたい方はプロ仕様とレベルに合わせて使い分けられます。
【初~中級者向け】
uncle-b ONLINE STORE / 【Hi KOKI】14.4V コードレスドライバドリル (FDS14DGL/2LEGK)※バッテリー付
【プロ仕様】
uncle-b ONLINE STORE / 【Hi KOKI】14.4V コードレスドライバドリル(DS14DBL2/2LYPK)※バッテリー付
インパクトドライバーは固い素材の穴あけにおすすめ
インパクトドライバーは、回転の力に加えて内蔵されているハンマーの打撃力も加わるパワフルさが特徴です。
たくさんビス打ちをする時などパワーが必要な作業には適しているのですが、出力の調節がしにくいため穴あけ作業にはあまり適しません。
打撃のパワーが加わることで、バリが出やすくなったり、木材が焼けて変色してしまってきれいな仕上がりにならないことが多いのです。
インパクトドライバーで穴あけ作業をする場合は、固い素材に用いることをおすすめします。
電動ドリルで穴あけをする手順
電動ドリルで穴あけをする際の手順について、順番に沿ってご紹介いたします。
電動ドリルにドリルビットを取り付ける
画像引用元:ネジ締め、穴あけに大活躍!電動ドリルドライバー | 連載 | コラム - くらしメイド | DCM
まずは、電源の入っていない状態でドリルドライバーにビットを取り付けます。
キーレスチャック(ドリル本体の先端部分)を回してチャックを開いて、使いたいビットを差し込みます。
キーレスチャックを反対方向に回して止まるところまで締め込みます。
ビットが外れないかしっかり確認する
キーレスチャックを締めたら、ドリルビットを指でつまんで前後に動かします。
この時ビットが抜けないかしっかりとご確認ください。
緩んでいるとビットが木材等の中に入り込んで取り出せなくなったり、思わぬ方向に飛んでしまったりと大変危険です。
使用前の確認は毎回欠かさず行いましょう。
材料が外れないようにクランプなどで固定する
穴を開けたい位置に鉛筆やペンなどでマークします。
穴を開ける材料が作業中にずれないように、クランプやバイスなどでしっかりと固定しておきます。
クランプを購入する際材料だけでなく捨て板や作業台を一緒に挟めるように、最大口幅(材料を挟めるサイズ)は広めのものを選びましょう。
固定する力が強いクランプを使用する際は、当たる部分の上下に捨て板を挟むか、保護キャップ付のクランプを使うことをおすすめします。
垂直にドリルを構えて穴をあけていく
準備が完了したら実際にドリルドライバを使って穴をあけていきましょう。
真っすぐに穴をあけられるようにドリルは木材に対して垂直にかまえてください。
あらかじめマークした部分にドリルの先端を当てながらスイッチを入れて起動させます。
最初はゆっくりと、徐々に回転速度を上げてください。
ドリルが回転している最中は浮いてしまわないように、ヘッドの部分を押さえます。
この時、力をいれすぎるとドリルビットが回転しにくくなるのであくまで押さえる程度にしてください。
木屑や粉塵を掃除する
穴あけ作業は木屑や粉塵が大量に出る作業です。
ハンディクリーナーや集塵機などを使って穴を開けるたびに木屑などを掃除しましょう。(細かな粉塵が出る素材の穴あけをする場合は粉塵用の集塵機をご使用ください)
木屑が残ったままだと作業中の場所が見づらくなってしまいますし、ドリルビットに詰まって摩擦熱が発生する可能性もあります。
電動ドリルで穴あけをする時の3つの注意点
電動ドリルで穴あけをする場合には、
- 材料や用途に合わせたドリルビットを選ぶ
- 捨て板を敷く
- 開ける穴の径に応じてモードを切り替える
といった点に注意しましょう。
以下から詳しく解説していきます。
材料によってドリルビットを使い分ける
あけ作業に使うドリルビットには種類があり、材料・用途・径(サイズ)に応じて使い分けます。
ドリルビットは数多くありますが、一般的に木工によく使われるものをいくつかご紹介します。
- 先ネジタイプ/先三角タイプ
画像引用元:ビットの選び方 | DIY Clip! ー暮らしに創る喜びをー
→ドリルの先端がネジ上になっているドリルビットが先ねじタイプ(画像右)
食い込む力が強いため効率よく穴あけができる。
先三角タイプ(画像左)ドリルの先端が三角形になっているタイプ。
木材に食い込まないのでスピードコントロールがしやすい。
- 下穴用ビット
画像引用元:ビットの選び方 | DIY Clip! ー暮らしに創る喜びをー
→下穴を開けるための先端が細いドリルビット。
下穴を開けてからビスやねじを打ち込むことで木材などの割れを防げる。
下穴あけと皿取りが同時にできる皿取り錐も。
- 座ぐり(フォスナー)ビット
画像引用元:ビットの選び方 | DIY Clip! ー暮らしに創る喜びをー
→やや大きめの穴や、貫通しない座ぐり穴を開ける時に使うビット。
- ホールソー
画像引用元:ビットの選び方 | DIY Clip! ー暮らしに創る喜びをー
→大きな径の貫通穴を開けるためのビット。
中心を細いドリルビットで貫通し、その周囲を複数の刃で削り取る。
捨て板を敷いて穴あけ作業をする
貫通穴を開ける場合は、穴を開けたい木材の下に捨て板(当て板)を敷きましょう。
捨て板を敷かずに穴あけを行うと、ドリルが貫通する時にバリ(木目のささくれ)が出てしまいます。
捨て板を当てると仕上がりがきれいになりますし、バリ処理などの余計な作業を行わなくてよいので作業効率の向上にも繋がります。</p
捨て板は端材など不要な木材であればなんでも大丈夫ですが、安定して作業するためにはある程度厚みがあるものが望ましいです。
ドリルでの穴あけ作業中に木材と捨て板がずれないように、まとめてクランプなどで固定しておきましょう。
開けたい穴のサイズに合わせてトルクや回転を切り替える
ドリルドライバーは、レバーやスイッチなどで速度切り替え機能がついています。
開ける穴の径(サイズ)によって、低トルク高速回転と高トルク低速回転を切り替えましょう。
- 低トルク高速回転
回転速度が速く、回す力が弱いモードです。
小さな穴を開ける時に使用します。
- 高トルク低速回転
回転速度が遅く、回す力が高いモードです。
回転速度はそれほど早くないため時間はかかりますが、トルクが高いので大きな径の穴も開けられます。
ホールソーなどを使って大きな穴を開ける場合は、摩擦熱で木材が焼けないように回転速度は抑えてください。
切り替え機能を切り替える時は、必ず止めてから行いましょう。
回転中に切り替えると動作不良や故障の原因となる可能性があります。
まとめ
電動ドリルを使っての穴あけは、短時間できれいに仕上げられるのがメリットです。
ただ、きれいに穴を開けるためには作業時に注意すべきポイントがあることもお忘れなく。
特に工具選び・回転速度・捨て板の有無は仕上がりに大きく影響するので、作業前にしっかりと準備しておきましょう。
安全と作業時の注意点を意識すればDIY初心者でもきれいに穴あけができますので、今回ご紹介したポイントを押さえて挑戦してみてください。