長年生活していると壁紙が汚れてくるため、模様替えしたいと考える方も多いでしょう。

一方で、壁紙を全て貼り替えるとなると手間がかかる、もしくは専門業者への依頼が必要になります。

壁紙の上からでも塗れる塗料で塗装をすれば、相対的に低コストで、かつDIYで模様がえが可能です。今回の記事では壁紙の上から塗装する際の手順や注意点、適した塗料を紹介します。汚れた壁紙が気になっていて、対処法を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

壁紙のうえからペンキ・塗料での塗装は可能?



自宅の内壁に壁紙を使用しているなら、多くの場合ペンキ・塗料で上から塗装できます。壁紙の材質を踏まえて適した塗料を選べば、初心者でも作業自体は決して難しくありません。

 

壁紙の上からの塗装は可能で、初心者でも難しくない

住宅に使用されている壁紙の多くは、上から塗装が可能です。現在の住宅では、ビニール製の壁紙が使用されているケースが多くなっています。

ビニールのうえに使用可能な塗料を選べば、塗装は難しくありません。この記事の後半で紹介する手順に従えば、初心者でも塗装できます。壁紙は壁面としっかりと接着されているため、塗料を塗っただけで剥がれる心配は基本的にありません。

 

適した塗料を選ぶことが大切

壁紙に適した塗料を選びましょう。ビニール製の壁紙の場合は、ビニール対応の塗料を選ぶのが第一です。また、基本的には水性塗料の方が扱いやすいでしょう。ビニール対応かどうかは商品説明や塗料の用途などに明記されているので、塗料を選ぶ際に注意深く確認してください。

塗料についてはこちらの記事でも詳しく紹介しているので、合わせて参考にしてください。

「塗料の種類と特性を知ってDIYに活かそう!」

 

壁紙非対応の塗料を使用するとどうなる?

壁紙非対応の塗料を使用すると、乾いてもベトついた状態となってしまいます。ビニール製の壁紙には「可塑剤」というものが添加されています。柔軟性や弾性をもたせるための薬品で、壁紙の品質を高めるために必要なものです。

壁紙非対応の塗料は、しばしば「可塑剤」と混ざり合う成分構成となっています。そのため、塗布すると可塑剤と塗料が混ざって、塗料の表面にしみだしてしまうのです。その結果、乾いてもベトついた状態が続いてしまいます。

ビニール対応の塗料は可塑剤と混ざらない成分構成となっているため、このような現象が起こりません。

 

壁紙の材質にも注意

壁紙の材質によっては、うえからの塗装が難しい場合もあります。防水加工がされている壁紙や防汚性の高い壁紙は、塗料が定着しない恐れがあります。念のため、塗りなおそうとしている壁紙の性能を確認しておきましょう。

また、次の方法で塗装可能かチェックできます。ただし、2と3は壁紙の一部を汚すことになるので注意してください。

1.セロテープを貼ってみる

2.塗料を霧吹き

3.試し塗り

壁紙の上にセロテープを貼ってしっかりとくっつく壁紙は、塗料も定着する可能性が高いです。また、霧吹き・試し塗りでも色が定着する場合には塗装できます。

逆にセロテープが剥がれる場合、霧吹きや試し塗りの塗料がいつまでも定着しない場合は、撥水性もしくは防汚性が高く塗装が難しい可能性が高いです。リフォーム業者などに相談して、プロの手で壁紙の張替えや塗り替えを検討したほうがよいでしょう。

 

壁紙に塗装する場合の手順



壁紙を塗装するときの手順は、大きく分けると以下の通りです。

1.まず、塗装できる壁紙か確認

2.壁紙の表面をきれいに清掃

3.ペンキ・塗料を塗る前に下地処理を行う養生をする

4.ペンキ・塗料を塗る

5.乾くまで乾燥させる

それぞれの手順について詳しく見ていきましょう。

 

まず、塗装できる壁紙か確認

大前提として、塗装できる壁紙か確認しておきましょう。塗料を新たに購入する予定の方は、塗料の購入前に確認すれば、無駄な買い物をせずに済みます。

セロテープを使用する方法なら、塗料がなくてもチェックが可能です。すでに塗料を持っている方なら、試し塗りをするのもよいでしょう。

 

壁紙の表面をきれいに清掃

実際に作業をはじめるまえに、壁紙の表面をきれいに磨いてください。ホコリや油分、ヤニなどが壁に付着していると塗料が定着しないので、これらを取り除く必要があります。ヤニについては、あまりに目立つものですと塗料を塗っても消えない恐れがあります。その際には「含浸シーラー」という製品を使用すれば隠すことが可能です。

 

養生をする

壁の周辺で、塗料が付着しては困るところには養生をしておきましょう。マスキングテープや薄いビニールシートや不要な新聞紙などを使用して養生します。色がついては困る壁面や、床のほか、コンセントや窓も塗料が付かないようにしっかりと覆いましょう。

 

ペンキ・塗料を塗る前に下地処理を行う

ペンキを塗る面を、できるだけキズや凹凸がない状態にしておくことで、きれいに仕上がります。小さなヒビや穴は「メジコーク」という製品を使用すると埋めることができます。壁紙の端が剥がれている場合には、塗り始める前に接着しておきましょう。

 

ペンキ・塗料を塗る

いよいよ塗料を塗り始めます。塗料をよく攪はんしてバケットなどに移しましょう。塗料は重ね塗りするケースもありますが、一回ごとにバケットに移して使用するのがおすすめです。

塗る際には、まず小さめの刷毛や筆で塗る壁面のふちを加工用に塗ります。ふちが塗り終わったら、ローラーを使用して壁面全体を塗っていきましょう。壁紙の色や模様が透けてしまう場合には、乾燥後重ね塗りをしていきます。

 

乾くまで乾燥させる

塗り終えたら乾くまで乾燥させます。壁紙の模様や色が充分に隠れない場合は重ね塗りが必要になるため、養生は乾燥が完全に終わって、作業完了となってから剝がしましょう。

多くの場合容器には乾燥時間が記載されているので参考にしてください。ただし、湿度・温度によって乾燥にかかる時間が変化する可能性もあるので、やや長めに置いておくのが安全です。

 

壁紙の塗装なら水性塗料がおすすめ



水性塗料は希釈剤に水を使用しているため、匂いが少なく、シックハウス症候群にもなりにくいのが特徴です。また、引火しにくいため初心者でも扱いやすい塗料といえます。

壁紙の塗装には、水性塗料を使用するのがおすすめです。ここからは、なかでも初心者が扱いやすい水性塗料を5つ紹介します。

 

水性塗料NAVIA

NAVIAは塗りやすく、また消臭効果や防カビ性も高いため、内壁の塗料として適しています。隠ぺい力が高いため、重ね塗りの回数が少なく済むのも魅力です。全部で120色のカラーバリエーションがあるため、自分好みの色に自在に壁を塗り替えられます。

初心者向けに塗装道具がセットになった製品が販売されています。

 

耐久性重視なら水性フレッシュワイド

水性フレッシュワイドは、屋内外の双方に使用できる塗料です。屋外でも使用可能なため耐久性が高い割には、価格はリーズナブルなので、耐久性重視の方にはおすすめといえます。汚れにくさと耐水性に一定の性能がありながら、塗りやすいので初心者が扱いやすい塗料の一つです。

 

ホワイトペンキmuni

壁を白で仕上げようとしている方にはおすすめのペンキです。今回紹介する他のペンキと比べて安価なケースが多く、コストを抑えられます。

白色ながらシミやヤニの影響が出にくくなるよう工夫がなされているため、初心者でも少ない重ね塗りできれいな白い壁に仕上げられるでしょう。道具付きのセットを購入すれば、これまで塗装したことがない方もすぐに塗装を始められます。

 

自然派の塗料漆喰EASY

EASYは刷毛やローラーで簡単に塗装できる漆喰タイプの塗料です。一般的な漆喰のようにこてなどが不要なため、初心者でも簡単に漆喰仕上げの壁にDIYが可能です。

化学薬品を抑えた安全性の高い塗料で、日本漆喰協会が定める基準もクリアしています。また、耐火性や抗菌性、調湿性などが高いため、より安全で快適な住宅になります。

 

機能性重視ならコージーパックエアー

コージーパックエアーは、機能性に優れた水性塗料の一つで、壁に使用すれば家の中を快適に保つ役割を果たしてくれます。コージーパックエアーは、光触媒という技術を使用して抗菌・抗ウイルス性・空気清浄・脱臭デオドラント効果の全てを兼ね備えた塗料です。また、塗料自体も匂いを抑えた製品となっています。

 

壁紙を塗料で塗り替えて、室内の見た目を一新しよう!

壁紙に強い防汚性・防水性が施されていなければ、水性塗料で壁紙は塗り直しが可能です。今回の記事を参考に、自宅の壁面に合った塗料で、自分好みの色に壁をアレンジしてみてください。uncle-bでは、塗装をはじめとしたDIYに役立つ製品を多数取り扱っています。DIYにチャレンジする方は、ぜひ一度uncle-bのWebサイトに訪れてみてください。

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