下地処理はDIYで木材の塗装や加工をする前に行う作業です。

木の表面をきれいに整えることで見た目もよくなりますし、ささくれやケバが出ずに使用感も向上します。

木の下地処理作業にはいくつかポイントがあるので、本コラムでは必要なアイテムと作業の手順について詳しく解説していきたいと思います。

 

下地処理とは?DIYでも必要?

木材の下地処理は、DIYでも必要な作業です。

きちんと表面を整備していない木材はそのままの状態で塗料を塗っても、付きが悪かったり、ムラになってしまいます。

松などヤニが多い木材に下地処理なしで塗装すると、ヤニの油分が塗料を弾いてしまうことも。

また、ヒビ割れやへこみなどをそのままにしておくと、そこから水分が入って腐食の原因になるケースもあります。

無垢材以外の合板や集成材でも、表板の種類によってはケバ立ちやささくれが出るものもあるので、放置するのは安全性の面からしてもおすすめできません。

せっかくDIYするなら、仕上がりをよくして長く快適に使うためにも、下地処理は欠かさず行いましょう。

 

DIYの下地処理に使うアイテム

DIYの下地処理に使う基本的なアイテムを5つご紹介します。

 

スクレーパーやナイフ



スクレーパーまたはナイフは、木材のヤニ取り・バリ取り・木材の加工などに使えます。

特に木工用スクレーパーは下地調整の他にも、細かい微調整や繊細な木工作業にも使用できるので、木材でDIYする方はひとつあると便利ですよ。

 

サンダー

サンダーは電動で木材の研磨・塗装剥がしなどができる工具です。

紙やすりを使って手作業でやすり掛けをするのももちろんいいのですが、電動サンダーを使うとかなり大幅に時間短縮ができます。

平面の下地処理や、大きめの家具や作品を作る際はあった方が格段に作業がスムーズになります。

uncle-bでは使いやすいミニサイズの電動サンダーを、初~中級者向け・PRO仕様の2種類ご用意しております。詳細な製品情報や価格は下記のリンクからご確認くださいませ。

【初~中級者レベル】


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【PRO仕様】


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シンナー/うすめ液/ヤニ除去剤/エタノール



シンナーやうすめ液は油性塗料の希釈に使いますが、木材のヤニ取りや、誤った塗装の修正などにも使えます。

ただ、使用・保管・廃棄時の取り扱いに注意が必要で、人体への影響や独特の臭いやが気になる方も多いです。

DIYを始めたばかりの方、DIYはあまり頻繁に行わない方は、エタノールや界面活性剤を使用したヤニ除去剤がおすすめです。

 

補修剤/充填剤



木材の隙間やへこみ、ひび割れなどを補修する補修剤または充填剤は様々な成分やテクスチャのものが販売されています。

木材用の補修に使われているアイテムには、

・パテ:ペースト状または粘土状で隙間やささくれを埋める

・木工用接着剤:ささくれ等を表面に接着する

・ウレタンフォーム:木材の穴を埋める

などがあります。

これらの補修剤を使用して、木材の表面を滑らかに整えて塗装や仕上げを行います。

uncle-bでは、使いやすい発泡ウレタンフォームを販売しております。

一液タイプで手軽に使えて断熱・結露防止など多用途にご利用いただけるので、初めて補修剤を使用する方にもおすすめです。

サイズ展開と価格はこちらからご確認ください。

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プライマー



プライマー(下地)またはシーラーは、

・塗料を均一に乗せる

・木材が塗料を吸い込むのを抑える

・木材の強度を上げる

・防腐、防カビ

などの用途で用いられます。

プライマーとシーラーを併用することもあり、その場合はプライマーを補強するために使われます。

プライマーとシーラーは塗料と同じく水性と油性があるので、好みの使用感や仕上がりに合ったものを選びましょう。

 

DIYで役立つ!木材の下地処理5ステップ

DIYで木材を加工をする時に役立つ、下地処理の方法を5つの手順に分けてご紹介していきます。

 

ヤニや表面の油分を取り除く



まずは木材表面の油分やヤニを取り除きましょう。

出てきたばかりのヤニはまだ柔らかいので、植物油かエタノールを使ってふき取れます。

ヤニがワックス状に固まるとふき取るだけでは取れないので、スクレーパーやナイフで削り取ります。

サンドペーパーでヤニ取りはできません。サンドペーパー表面の砥粒が目詰まりしてしまうので、スクレーパーやナイフなどの刃物を使いましょう。

ヤニ取りでスクレーパーを使う時は、表面に沿うようにして作業しましょう。

構える角度が深いと木材ごと表面が削れてしまいます。

大きなヤニが取れたら、シンナーかヤニ除去剤を布に付けて表面に残ったヤニをふき取ります。

エタノールを使用する場合は量を多めに使うか、エタノールを含ませた布を置いてしばらくしてからふき取ってください。

 

へこみや割れた部分の補修をする



穴やへこみが気になる所は、補修剤を使って表面をフラットにしましょう。

パテを使う場合は、ヘラなどを使って密着するように穴やへこんだ部分を埋めていきます。

製品にもよりますが、乾燥後にパテが痩せて凹むことがあるので、フラットではなく少しだけ山になるように乗せていきましょう。

木材の穴をウレタンフォームを使って補修する場合は、付属のノズルを付けて噴射します。

ウレタンフォームが完全に硬化したらはみ出た部分をナイフ等で切り取って表面を整えます。

 

表面の荒れやケバ立ちを整える

木材が荒れている場合や塗装する前には、やすり掛けをして表面を整えましょう。

見て分かるほど荒れた表面にそのまま塗装すると余計荒れが悪目立ちするので、必ず下地処理してから次の作業に移ってください。

均一に効率よく仕上げるには電動サンダーがおすすめです。

サンダーにセットするサンドペーパーの番手は、作業内容に合わせて粗目(#40~80)→中目(#120~240)→細目(#280~800)の順で使います。

目が荒いものは塗装前の木地調整に、細かい目の物は仕上げ作業に用いられています。

下地処理後に塗装する場合は、80番前後の粗目のみでも大丈夫です。

 

下地や塗料を塗る



表面をやすり掛けしたら、シーラー、下地、塗料を塗っていきましょう。

合板や集成材は使用する木の種類によって表面に隙間が見られます。こうした場合は最初にシーラーを塗布して目止めをするときれいに仕上がります。

その後は下地やとの粉などを塗り、その都度乾かしてから塗料を塗っていきます。

きれいに塗料を塗るコツは、「薄く重ね塗りする」こと。一度にたくさん塗るとムラが出たり、乾くまで時間がかかってしまうので気を付けましょう。

木材用の塗料は種類が数多くありますが、ナチュラルな風合いを活かしたいなら「自然塗料いろは」がおすすめです。

昔から使われてきた古色のカラートーンなので、木目や木ならではの質感を活かしつつ着色できます。



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まとめ

下地処理はDIYでもなるべく丁寧に行いましょう。

DIYではついつい時短や効率化のために工程を飛ばしてしまいがちですが、きちんと下地処理しないとせっかく作った作品もイマイチな仕上がりになっていまいます。

電動工具など効率よく作業できる道具を活用して、1ランク、2ランク上のDIYを楽しみましょう!