オイルステインはツヤのある自然な仕上がりが人気の塗料で、DIYでもよく使われています。

塗り方はポイントを抑えれば難しくないので、ビギナーの方にもおすすめです。

ただ、オイルステインならではの使用時の注意点もあるので、今回は塗り方の手順と注意すべき3つのポイントについて詳しくご紹介します。

 

オイルステインとは?ツヤのある仕上がりが特徴の塗料


オイルステインとはオイルベースの浸透型塗料の一種です。

浸透型塗料とは木肌に浸透するタイプの塗料で、ペンキのような造膜型塗料とは異なり色は付けつつも木目や木の質感が残るのが特徴。

その中でもオイルステインは、油分の艶やかな深い色味が出て高級感のある仕上がりになるためプロからDIYユーザーまで高い人気を誇ります。

 

オイルステインと水性ステインの違い

同じステイン型塗料でもオイルステインと水性ステインには、以下のような違いがあります。

・薄め液

オイルステインはシンナーやトルエンなどを使った専用の薄め液を使って塗料を薄めます。

水性ステインは水で希釈できます。

・洗浄

刷毛などを洗う際、オイルステインは薄め液や油性用の刷毛洗い液を使います。

水性ステインはそのまま水で洗えます。

・仕上がり

オイルステインは艶のある深みのある美しい仕上がりが特徴です。

水性ステインは艶はあまりなく、サラっとした質感になります。中には艶仕上げの「水性オイルステイン」という製品もあります。

 

オイルステインの使い方

オイルステインの使い方について、6つの工程に分けてご紹介いたします。

この作業で必要なアイテムは、

  • オイルステイン
  • 木材
  • 薄め液(必要な場合)
  • 塗装用の刷毛やスポンジ
  • パレット等塗料を入れる容器
  • 紙やすりや電動サンダー
  • 手袋
  • 養生用のビニールシートとテープ
  • ウエス
  • ニス等の仕上げ剤

などです。

ウエスは複数の工程で使用するので、多めに手元に用意しておきましょう。

また、有機溶剤を使ったオイルステインを使う場合は、必ず換気をしながら作業しましょう。

安全に作業するために、マスクやゴーグルを着用するのもおすすめです。

 

木材にやすりをかける


画像引用元:How to Stain Wood (with Pictures) - wikiHow

塗料のノリを良くするために、まずはやすりがけをして下地処理を行いましょう。

番手は#100前後から#200前後と、粗目から中目の順番で処理をしていきます。木目に沿って丁寧に研磨していきましょう。

表面を整えて塗料の付きをよくすることが目的なので、きめ細かく仕上げる必要はありません。

大きい木板のやすりがけには、電動サンダーを使用すると効率的です。

uncle-bでは初〜中級者向けとPRO仕様の2機種を取り扱っております。

【初~中級者向け】

【Hi KOKI】ミニサンダ(FSV12SG)


【PRO仕様】

【Hi KOKI】ミニサンダ(SV12SG)商品ページ

また、「DIYの仕上がりをよくする下地処理のアイテム&手順」では、木材の下地処理の方法や必要なアイテムについて詳しくご紹介しております。ぜひ合わせてチェックしてみてください。

やすりがけが終わったら表面の木粉やゴミなどをウエスでふき取りましょう。

 

オイルステインを塗る

オイルステインを使う分だけパレットや小さいバケツなどの入れ物に移し、刷毛でよく混ぜましょう。

こうすることで、塗った時の色ムラが防げます。

この時、オイルステインの粘度が高いと感じる場合は、ペイントうすめ液を少量ずる加えて薄めましょう。



画像引用元:How to Stain Wood (with Pictures) - wikiHow

オイルステインの準備ができたら、刷毛やスポンジを使って木口から塗っていきます。

木口は吸い込みやすいので、塗料の量は他の面よりも少量で大丈夫です。

その後、他の面も塗っていきます。塗る方向は一定にすると刷毛跡が残りにくいですよ。

色を調整したい方、木目を強調したい方は、オイルステインを塗ったらすぐにウエスでふき取りを行います。

この時、ただ表面を拭くのではなく、小さく円を描きながら刷り込むようにするときれいに仕上がります。

 

日陰で乾燥させる

オイルステインを塗ったら、日陰や直射日光の当たらない場所で乾かします。

日光に当てながら乾かすと、紫外線等の影響で変色したり、夏場などは急激に乾燥することで木材が歪んだりひび割れする恐れがあるためです。

 

重ね塗りする場合は再度やすりがけをする


画像引用元:How to Stain Wood (with Pictures) - wikiHow

重ね塗りする場合は、再度軽く紙やすりで塗料がダマになっている部分やゴミや埃がついた部分を取り除きましょう。

違う色を重ね塗りすると、色味がより複雑になって独特の風合いが出ます。

 

好みの色になるまで塗装と乾燥を繰り返す


画像引用元:How to Stain Wood (with Pictures) – wikiHow

好みの色に仕上がるまで、塗装と乾燥を繰り返します。

とはいっても、大体2~3度塗りをすれば十分なケースがほとんどですのでそこまで時間はかかりません。

 

仕上げにニスやオイルフィニッシュを塗る

オイルステインが乾いたら、仕上げにニスやオイルフィニッシュを塗りましょう。

オイルステインは木材に浸透する塗料のため、木材保護効果はあまりありません。そのため、仕上げの工程が必要なのです。

自然な仕上がりが好きな方はオイルフィニッシュが、より保護効果を高めたい場合はニスがおすすめです。

 

オイルステインを使う際に注意する3ポイント

オイルステインを使う際に気を付けたい3つの注意点について見ていきましょう。

 

年輪の場所によってステインの染みこみやすさが違う

木には年輪があり、それが木目としてひとつひとつの木材にあるのですが、場所ごとに塗料の染みこみやすさが違います。



画像引用元:木の話(早材と晩材) - 株式会社 明陽住建

木材の種類や状態によって、塗料の染み込みやすさが異なります。

春~夏にかけて育つ部分を早材、秋から冬にかけて育つ部分を晩材と呼びます。

一般的に早材は色が淡く柔らかいので塗料が染みこみやすい=着色しやすい部分です。

反対に晩材の部分は、密度が高く硬いため早材よりは塗料が染みこみにくくなっています。

そのため、晩材と早材の部分では色の入り具合が異なります。

 

仕上げ剤が必要

オイルステインは着色が目的で、木材を保護する機能はありません。

長くきれいな状態を保つためにも、ニスやオイルフィニッシュ等の仕上げ材が必要なのです。

オイルステインに木材保護成分やニスが入った製品も販売されているので、工程数を減らしてお手軽にステインを使いたい方におすすめです。

 

換気や火気に気を付けなければならない

市販のオイルステインの多くは石油などの有機溶剤が使われています。

そのため、使用時は必ず換気し、周囲の火気にも十分注意する必要があります。

小さなお子様がいるご家庭では、お子様がいない時に作業を完了させるか、やさしい成分の塗料を使うとよいでしょう。

 

いろはカラーは自然素材にこだわった優しい塗料

オイルステインは仕上がりはいいけど、有機溶剤を使っているものも多いため扱いが難しいと感じる方も多いかもしれません。

お子様やペットがいるご家庭だと、安全面も気になることも・・・。

そこでおすすめなのが優しい材料を使った「いろはカラー」です。

いろはカラーは桐油・亜麻仁油・ミツロウ・ロジン(松脂樹脂)といった植物オイルをベースにベンガラなどの顔料をブレンドした自然塗料です。

有害な化学物質を使用していないので、人にも環境にも優しくお使いいただけます。(専用のうすめ液を使用する際は十分な換気の元お使いください。)

ステイン(浸透)タイプなので、木の質感と木目を活かして美しく着色できますよ。

uncle-b ONLINE STORE / 【アールジェイ】いろはカラー(屋内・屋外兼用)



 

まとめ

オイルステインは木材の艶を出し、木材に深みを出せる人気の塗料です。

普通の木材用の塗料と同様に、塗る前にはやすりをかけて少量ずつ重ね塗りするのがきれいに着色するコツです。

塗料を重ねる回数によって異なる色味や風合いが楽しめるので、ヴィンテージ風に仕上げたり、あえてムラをつけたりと、自分好みの仕上がりを見つけるのも楽しいですよ。