テーブルソーは、テーブルの真ん中に丸い刃がついた木工機械です。木の切断に便利ですが、怪我の危険性が高い工具でもあります。ときには指の切断など、重大な事故につながるリスクもあります。

そこで今回は、テーブルソーが原因となる怪我のリスクや安全に使うためのポイントをまとめました。この記事を参考にして基本的な使い方をおさえて、テーブルソーを安全に使いこなしましょう。

 

テーブルソーとは?



テーブルソーは、テーブルの上に丸のこの歯が取り付けられていて、主に木材を切断する時に使用する工作機械です。丸のこの部分は電動で動くため、効率よく切断作業を進められるのが特徴です。

切断したい木材を台座の上において、少しずつ歯がある方向にスライドさせるように力をかけて切断していきます。初心者でも、強い力をかけずに正確かつスピーディに木材を加工できます。

一方で、電動で動く刃物である分、大怪我につながるリスクの大きい工具でもあります。正しい使い方を理解して、安全な作業を徹底するのが大切です。

 

テーブルソーでできる作業

テーブルソーでは、大きく分けて次の4つの作業が可能です。

縦割り・縦切り
横切り
傾斜切断・角度切り
溝切り

それぞれの切り方をマスターしておけば、DIYでより精巧な木材加工が可能となるでしょう。

 

縦割り・縦切り

木材の幅を細くするように、縦に二つに切断していく方法です。切断したい面を丸のこの歯に合わせて、前方に力をかけて徐々に切っていきます。手持ちの丸のこでは正確に切断するのが難しいですが、テーブルソーを使用すれば正確に切断できます。

 

横切り

木材を上下に切断する時に行う方法です。木材の下の方に両手を添えて丸のこに向かって力をかけていきます。切断面が材料の端に近く、両側を持って作業をするのが危険なときなどに有効な方法の一つです。

一方で、おさえていない方の材料が切断直後に歯の回転の勢いで飛んでしまう場合があります。飛んできた材料にあたってケガしないように、注意して作業をしましょう。

 

傾斜切断・角度切り

丸のこの歯に対して斜めに歯を入れることにより、角度をつけて切ることも可能です。途中で力を入れる方向がずれると切断面が曲がってしまうため、最初決めた角度からまっすぐ進めるように力をかけましょう。切断する部分に、鉛筆などで罫書きの線を入れておけば、正確に切りやすくなります。

 

溝切り

テーブルソーは、台から露出する歯の高さを調節できます。材料の厚みよりも歯の高さを低くすれば、材料に溝をつける形で切ることも可能です。歯を少しずつずらして何度か通していけば、幅のある溝も綺麗につけることができます。

 

テーブルソーの怪我のリスク



テーブルソーは台座についた歯が高速回転するため、怪我や事故の原因になりがちな工具のひとつです。ときには大怪我につながるリスクもあります。どのような形で事故や怪我につながるのか、理解しておきましょう。

 

キックバックを原因とした事故が起きがち

テーブルソーは「キックバック」という現象が原因で事故につながるケースが多い工具です。キックバックとは、回転する歯の勢いによって、切断された材料が飛んで跳ね返ってくることを言います。

キックバックの原因は一様に言えるものではありませんが、たとえば次のような要因が考えられます。

材料を前に送る時のおさえる力が甘く、材料の前側が浮いてくる

まっすぐ切れていないため、材料と歯が引っかかって一緒に回転する

木の繊維に歪み・ねじれがあって、歯と引っかかる

キックバックのリスクを完全にゼロにするのは困難です。発生を防ぎつつ、万が一材料が飛んできても当たらないよう切断面の延長線上には立たない、保護メガネをするなどの対策をしておきましょう。

 

使い方を誤ると大怪我につながるリスクも

キックバックは、主に二つの形で大怪我につながるリスクがあります。一つは跳ね返った材料が身体に当たる場合です。テーブルソーの歯の外側の速さは時速170kmにも及びます。高速で跳ね返る材料が直接当たれば、それだけで怪我の恐れがあるのです。

さらに怖いのは、キックバックした材料を慌てておさえようとして、手指が歯に巻き込まれるケースです。最悪の場合指の切断など取り返しのつかない怪我になるリスクもあります。キックバックが万が一起きてしまったら、無理に材料をおさえつけようとせず、自分の体を守ることを優先してください。

 

テーブルソーを安全な使い方



テーブルソーのキックバックなどによる怪我のリスクを最小化するために、正しい使い方をまとめました。安全にテーブルソーを使ううえで、参考にしてください。

 

正しい力の入れ方を理解するのがまず大切

木材を歯に向かって押すときの力の入れ方や方向に注意するだけで、キックバックの発生はかなり防げます。正しい力のかけ方をおさえておきましょう。

 

材料を押す場所

材料を歯に向かって押すときは、フェンスと歯の間の部分の材料に力をかけて押すのが良いと言えます。

歯を怖がってフェンスと歯の反対側の部分、さらにフェンスから離れた場所をおさえて力をかけてしまう方も少なくありません。実はこのやり方は、フェンスと歯に挟まった材料がキックバックをひき起こしやすくなるのです。

一見歯と手が近づいて危ないように見えますが、フェンスと歯の間の部分に力をかけるのが正解です。ただし、手指と刃の距離が近くなるため、細心の注意を払って作業を進めましょう。

 

材料を押す力の方向

材料を歯に向かって押すときは、次の3方向への負荷を意識して力をかけましょう。

フェンスの方向
歯の方向
テーブル面の方向

フェンスの方向に力をかけることで断面が曲がったり歪んだりするのを防ぎます。材料の切断を進める上で歯の方に力をかけるのはいうまでもありません。最後に、テーブル面すなわちした方向にも力をかけることを忘れないようにしましょう。単に前に押すだけでは、材料が浮き上がりやすくなってしまいます。

 

進まなくなった時は無理に力をかけず一度電源を切る

どうしても材料を前に進められなくなったときは、無理に押し込むのではなく一度手を止めて電源を切ってください。無理な力がかかれば材料が引っかかりやすくなり、キックバックのリスクが高くなります。

断面の歪みや歯の摩耗の原因にもなるため、デメリットしかありません。材料がうまく前に進まなくなったときに、無理矢理力をかけて作業を続けるのは避けましょう。

 

両面拘束を避ける

両面拘束で作業をするのは危険なのでやめましょう。両面拘束とは、材料の両側をフェンスなどで挟んで、しっかり固定された状態で作業することです。

両側が固定されていると一見安定するように見えるのですが、実はかえって刃とフェンスに材料が挟まってキックバックを引き起こすリスクが高くなります。拘束を片側にしておけば、力がフェンスがない方に逃げるため、キックバックは起こりにくいのです。

 

必ず安全装置をつけて作業をする

事故を防ぐための安全装置をつけた状態での作業を徹底しましょう。テーブルソーの歯には保護カバーなどがついていて、切断面以外の歯の露出を最小限に抑えています。こうしたカバーを外さないようにしてください。

木材を推し進めるときに使用する「プッシュブロック」という器具があります。平面に取っ手がついていて、平面部分を木材の表面に当てて取っ手を持って材料を押し進める仕組みです。

さらに、テーブルソーによっては指が当たった瞬間に歯の回転が止まる安全装置がついた製品もあります。こうした機能がある製品を利用すると、大きな事故や怪我を防げてさらに安心です。

 

自動送り装置を使用する

自動送り装置を使用して、工具からより離れた状態で作業できるようにするのも有効です。自動送り装置とは、人間の代わりに機械が木材を前方へ押してくれる器具です。

材料をおさえる役割も果たしてくれるため、手指の怪我を防ぐうえでとても有効な器具と言えます。材料を押すときの力加減が難しいと感じる方は、ぜひ利用してみましょう。

 

テーブルソーの安全な使い方や危険性を理解しよう



テーブルソーは、木材を加工する際には負担がかからず便利な工具のひとつです。DIYで木工家具などを製作する予定がある方は、ぜひ購入を検討しましょう。一方で、キックバックなどが原因となって大きな怪我や事故につながるリスクのある工具でもあります。今回紹介した安全対策を参考にしながら、注意して使用してください。

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