パイプカッターは様々な素材のパイプをカットできる工具として、DIYはもちろん様々な分野の現場で日々使われます。
コンパクトで操作もしやすいので、DIYを始めたばかりの方でも使いやすいアイテムです。
今回は、パイプカッターの使い方と種類、そして仕上がりをよくするためのひと手間についてご紹介します。
目次
パイプカッターとは?丸いカッターで管をカットする道具
パイプカッターとは、その名前の通りパイプ(管)を切断するための工具です。
円形のものが両側についていますが、片方はパイプをカットするための刃、片方は回転しやすくするためのローラーがついています。
半円状のくぼみにパイプをはめて、円盤状のカッターの刃を食い込ませるように回転して切断します。
パイプをはめる部分は、本体のノブやハンドルを回せばある程度調整ができます。
360°回転するタイプのパイプカッターは1枚刃が多いですが、ラチェットタイプでは3枚刃も使われています。
ラチェットタイプは、ラチェットハンドルのように1/3周の動きでパイプを切断できるタイプです。
回転するタイプのパイプカッターよりもすべりにくく、省スペースで作業ができるので狭い場所や障害物などがあってカッターを1回転できない時に使われます。
また、塩ビカッターのようにハサミのような形状のパイプカッターもあり、用途やカットする素材に合わせて使い分けられます。
パイプカッターの使い方
パイプカッターの使い方について、手順ごとに詳しく解説していきます。
カッター部分をパイプにセットする
画像引用元:The Beginner's Guide to Pipe Cutters: Materials, Turning, When to Use, and More
まずは、カットしたいパイプのサイズにあったパイプカッターを用意します。
パイプカッターにパイプをセットしますが、作業中にずれないようにクランプ等でしっかりと固定しておきましょう。
ノブやハンドルで径を調節する際、あまりパイプをきつく締めすぎないように気を付けてください。
パイプの切り口が変形したり、パイプの素材によってはカッターの刃に負担がかかることがあります。
パイプカッターを回転させて切込を入れる
画像引用元:The Beginner's Guide to Pipe Cutters: Materials, Turning, When to Use, and More
パイプをセットしたら、パイプカッターを一周させて切込を入れましょう。
切込を入れたら、そのまま作業せず切込の状態を確認します。
切込線が真っすぐでは無かったり、二重になっている場合はパイプがしっかり固定できていないか、パイプカッターのノブが緩い可能性があります。
そのまま切断作業をすると仕上がりに影響するので、調節してから次の工程に移ります。
切込から外れないようにカッターを回転する
画像引用元:The Beginner's Guide to Pipe Cutters: Materials, Turning, When to Use, and More
切込がきれいに入れられたら、ほんの少しだけノブを緩めてパイプカッターを何周か回していきます。
ノブを緩めるのは、最初から力を加えすぎるとカット後のパイプの断面が歪んでしまうためです。
ステンレスや銅管など、形状が戻りにくい素材をカットする場合は特に締め付けに注意しましょう。
数回カッターを回していくと切込の溝が深くなるので、今度はノブを締めて調整しながら作業を行います。
バリ取りは電動ドライバーがおすすめ
パイプカッターでカットした断面にはバリ(トゲやでっぱり)が出ます。
バリをそのままにしておくと、見た目がよくないだけでなく、組み合わせる部品の精度の低下や摩耗を早める恐れがあるので必ずバリ取りをしましょう。
バリ取り用のカッターが内蔵されたパイプカッターもありますが、硬い素材のパイプを扱ったり、作業量が多かったりする場合は電動工具にバリ取り用のビットをつけて作業するのがおすすめです。
電動ドライバーはビス留めやねじ締めといった基本的な作業以外にも、先端のビットを付け替えることで、バリ取りや研磨、大きな径の穴開けなども可能です。
ひとつ持っていると大幅に作業が効率化できる、DIYの必須アイテムです!
uncle-bでは、初~中級者向けとPRO仕様の異なるスペックのドリルドライバーを取り扱っており、経験や必要な機能からお好みのものを選べます。
【初~中級者向け】
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パイプカッターが使える素材
パイプカッターが使える素材として、
- イレクターパイプ(鋼鉄にプラスチックコーティングをしたもの)
- 真鍮管
- 銅管
- アルミ管
- ステンレス管
- 塩ビ管
などがあります。
製品によっては特定の素材にしか使えなかったり、ステンレスなどの硬い金属に対応していないこともあるので、購入時はパッケージや商品説明をよくご確認ください。
パイプカッターの種類
パイプカッターの種類にはどんな物があるのか、DIYでよく使われる種類と、それぞれの特徴についてご説明していきます。
小サイズ向けコンパクトタイプ
画像引用元:Pipe Cutters - A Complete Buyers’ Guide
コンパクトタイプは、比較的小さい径のパイプのカットに適しています。
また、普通のサイズのパイプカッターでは回転できない狭い場所でも作業がしやすいのも特徴です。
小型でリーズナブルなので、屋外でパイプカッターを使う方にもおすすめです。
ベーシック(中サイズ向け)
画像引用元:Pipe Cutters - A Complete Buyers’ Guide
コンパクトタイプよりも広いサイズに対応できます。
様々な素材のカットができるので、DIYでパイプカッターを使う方が最初に買うならこのタイプがよいでしょう。
ラチェットタイプ
画像引用元:Pipe Cutters - A Complete Buyers’ Guide
ラチェットレンチのように、ハンドルを上下(または左右)に動かすだけでパイプをカットできるタイプです。
※動画挿入可能であればお願いします。 https://youtu.be/hQ2Jud14HqU
このようにラチェット機構により、カッター刃の部分が回転するという仕組みです。
塩ビカッター
画像引用元:Pipe Cutters - A Complete Buyers’ Guide
塩ビ用のパイプカッターです。
他のタイプとは異なり、ハサミのように断ち切るので作業時間も短く、切断面もきれいなのが特徴です。
DIYで使う事もありますが、配管工事などプロの現場で多く用いられています。
まとめ
パイプカッターは切断時に粉塵が出ず、使い方も簡単なのでビギナーの方でも使い勝手の良い工具です。
金属用のこぎりなどの他の工具と比べると仕上がりもきれいで、扱いやすいので工作やDIYでも重宝するでしょう。
よりきれいに仕上げて安全に使うために、仕上げに必ず電動ドライバー等を使ったバリ取りはお忘れなく。